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院長ブログ

あの日から10年

2011年3月11日午後2時46分、私は学会会場のパシフィコ横浜に居ました。小さな揺れが続いた後、会場は激しく揺れて、その日の講義は中止になりました。すぐに外に避難誘導され、余震で捻じれ動く高層ビルを見ながら今後の予定を考えていました。まだこの時は、東北地方が凄惨な光景になるとは思いもしませんでした。鉄道も止まり帰宅困難者になったため、私は会場近くのホテルに宿泊することになりました。高層階の部屋から見るベイエリアの夜景はきれいで、穏やかな時間が流れていました。ただ、24階まで昇った階段の壁にあった複数の亀裂と、時折聞こえる緊急地震速報のアラームが異常事態であることを感じさせました。

震災から7年が経った頃、大学生ヨットの大会会場だった宮城県七ヶ浜町を訪れました。お世話になった海沿いの旅館はなく、辺りの景色は一変していました。小雪が降るあの日、ここにも黒い海水が流れ込み、すべてを奪っていったのですね。

あの日を境に日常が様変わりし、大切なものや思い出、大切な人を失った人々がいる中で、今、当たり前のように朝を迎えて普通に生活できるありがたさを感じています。10年経っても辛く悲しい記憶は消えることはないと思います。また何年か後に、今よりもっと元気になった東北の街を見に行きたいと思います。その日が来ることを願い、東北復興を応援しています。

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